こんにちはこんばんは
本日の映画記録は
「回路」です!
~あらすじ~
会社に来ない同僚・田口の家を訪れたミチ。
憔悴しきった様子の田口は、ミチが目を離した隙に首を吊ってしまう。ミチの周りで異変はこうして始まった。
一方、インターネットを始めたばかりの亮介。
深夜、亮介のパソコンが突如、とあるサイトにアクセスし…。
!!ここからは盛大なネタバレを含みます!!
全体の感想
YouTubeで限定公開中だったので視聴!
2000年初期邦画ホラー特有の薄暗く、じっとりとした気味悪さがドストライクでした!
やっぱりこの時代の邦画ホラーは怖いですね、リングや呪怨や仄暗い水の底からなどなど、解決できない心霊現象系のジャンルは大好物です!
ストーリーを読み解くのはちょっと難しいと感じましたが、
現実と死後の孤独について新しい視点で書かれており、どこか物悲しい後味...
イチオシ登場人物
・工藤ミチ
今作の女主人公、植物園で勤務してる
友人が自殺したり壁のシミになったり、飛び降り自殺を見てしまったりと散々な役回り
非常に前向きな性格で、物語の後半ではひょんなことから川島と出会う
・川島亮介
男主人公、貴重な明るい楽天主義の学生
インターネットを始めたことをきっかけに唐沢といい感じになるが、唐沢に振り回されたり霊に振り回されたり散々な目に遭う
・唐沢春江
理工学部に通う学生、大人っぽい美人
日常的に強烈な孤独感を感じている
川島の相談をきっかけに心霊現象に巻き込まれる
良かった点
恐怖演出の描写が最高でした!
特に怖かったのはミチの友人に女性の幽霊が近づいてくるシーンで
不鮮明な映像の中、女性が途中で足を縺れさせながら近づいてくるんです
言葉に表すと全然怖くないんですが、人の形をしたものが人になりきれてない挙動で近寄ってくる様子に思わず心臓が縮み上がりました笑
どことなく心霊写真感がある
ストーリーとしては、霊の世界に住む霊の容量が限界を迎え、
インターネット回線を通じて現実世界に浸食してくるというものです
特に霊に襲われたりといった描写はありません(せいぜい黒い影がこちらを見てくるくらい)
が、その侵略方法が怖くて...
1.インターネット回線を利用して孤独な人間を見つけて観察
2.孤独な人間に"開かずの間"の情報を与える
3.開かずの間に入った孤独な人間に接触して現実世界から消し去り、空いた枠を奪う
(消し去った痕跡がシミとなり、人間はそのシミのなかに閉じ込められる)
シミとなった人間は電話を通じて親しい人間に助けを求めてきたりもします...
助かる手段といったら自ら命を絶つことくらいですが、これも作中の描写的にシミになってるので、霊にロックオンされた人間はほぼ確実に枠を奪われます
最終的には街中の人間が消え、残ってるのはシミばかり...
テレビからは無機質な声で訃報が読み上げられながら主人公たちは生き残るためにあてもなく逃げます
ここの街中の風景も怖い、さっきまで人が乗っていたような車に薄暗い空、道路には人型のシミがいくつも...霊が襲ってくるわけでもないのにゾッとする描写は凄い!
ここの飛び降りシーンも見てほしい!
最後に
ストーリーは難解ですが、邦画ホラーの良さがギュッと詰まった作品です!
インターネット初期の時代にネットの孤独さについて描いた点も先進的ですし、今見ても見劣りしないと思います!
2024年6月21日(金)までYouTubeにて無料公開してますので是非とも見てください!
ではでは~